どこかでベートーヴェン 中山七里著

f:id:maman_N:20190912102038j:plain 以前に、TVドラマで見た「さよならドビュッシー」(このミステリーがすごい第8回大賞受賞)をおもしろいと思っていましたので、同じ作者のこの本を見つけて読んでみました。

人によっては、主人公(岬洋介)の人物設定に「そんなスーパーボーイがいるもんか」と思うこともあるでしょうが、ピアノに限らず、芸術の才能は努力だけでは越えられない”一線”があるのは自分の経験でよくわかりますので、主人公のようなスーパーボーイの設定には違和感はありませんでした。

ただ、中盤で殺人容疑をかけられた際に父親が検察官と判ったとたんに、浅見光彦と同じだと思い、ちょっと、笑ってしまいました。

ベートーヴェンは好きな作曲家でもあり、突発性難聴だからと言って、岬洋介がピアノを捨てられるとは思えなかったのですが、最終章でショパンコンクールに挑戦していることが判って、ほっとしました。

「さよならドビュッシー」のピアノ教師とこの小説の主人公「岬洋介」が同一人物とは知らず、読み終えてからネットで知ったのですが、シリーズになっているようで、他の小説も読んでみたいと思っています。