告白/2010年 湊かなえ

いつもの事ながら、「えぐさ」加減に気味悪さではなく感心してしまいます。理不尽に肉親を失った個人の割り切れない思いが常識を超えた結末を引き寄せる感じは嫌いではありません。むしろ、思いとどまることなく、最悪の結末を迎えることに快感さえ覚えます。

奇しくも、今日は1月17日、25年前のあの日聞いた「お父ちゃんの声が聞こえへん」という近所の方の声が今も耳に残っています。彼女はいま、理不尽な感情の落ち着き先を見つけることが出来たのでしょうか?