むらさきのスカートの女 今村 夏子 著

2019年上半期芥川賞受賞作ということもあり、O女史のおすすめもあって、結構期待していましたが、尻切れトンボというか消化不良気味です。

 

「むらさきのスカートの女」に並々ならぬ興味を持って、友達になりたいと思うあまり、同じ職場に就職するように仕向けた「黄色のカーディガンの女」の視点から描かれています。ちょっとストーカー的なお話が展開するのですが、最後はするっと逃げられてしまうので、結局、「むらさきのスカートの女」がなにものだったかはわからず、生活破綻している「黄色のカーディガンの女」がどうなっていくのかも見えず、すっきりしませんでした。私の想像力が乏しいからなのでしょうか?

 

昨今の芥川賞直木賞は腑に落ちないとの意見をよく耳にしますが、同感です。「本屋大賞」の方が、ずっと面白くて信頼できると思いました。