2020-01-01から1年間の記事一覧

がん外科医の本音 中山祐次郎著

今後、必ず参考になることばかりでした。忘れないように、気になったことをメモして大きます。 感銘を受けた言葉) がんにかかり、命を終えるということは、雨降りのように自然なことなのです。 がんにかかったことは、あなたのせいではない。誰のせいでもな…

奇才 あべのハルカス美術館

今まで、取り上げられていなかった作家の作品などがたくさん展示されていて、とてもみごたえのある展覧会でした。音声ガイドを借りて、説明を読みながら鑑賞していたのですが、3時間弱、かかりました。次の予定がなければもっと時間をかけていたと思います。…

流浪の月 凪良ゆう著(2020年本屋大賞)

実に面白かった。 最初の数ページを読んだだけで引き込まれていく。流石、本屋大賞受賞作と思いました。 主人公の「彼」と「彼女」は、世間からは誘拐事件の犯人と被害者とされていましたが、真実は別にありました。 実際の被害者は、晩御飯はアイスクリーム…

ライオンのおやつ 小川 糸 著

瀬戸内海に浮かぶ通称レモン島にあるホスピスに入所した女性のお話です。 勧められて、内容を知らずに読み始めたのですが、1-2ページ読み進めたところで、主人公の死が間近に迫っていることに気づいて、読み進めるべきか迷いました。 親兄弟を病気で見送った…

むらさきのスカートの女 今村 夏子 著

2019年上半期芥川賞受賞作ということもあり、O女史のおすすめもあって、結構期待していましたが、尻切れトンボというか消化不良気味です。 「むらさきのスカートの女」に並々ならぬ興味を持って、友達になりたいと思うあまり、同じ職場に就職するように仕向…

まあまあふうふう 八千草 薫 著

題名は、良い加減という意味の中国の言葉「馬馬虎虎」の読みで、著者が夫から「いい加減に生きなさい」と言われていたことに由来するそうです。「ほど良く生きる、ちょうど良く生きる」という意味もあるそうです。 26歳の時に母を亡くした私は、年老いた自分…

老人の取扱説明書 平松 類著

図書館で借りたのですが、何度も同じ話をするとか、急に怒り出すなど老人あるあるについて、その原因(理由)、周りの対処方法、そうならないための対策(準備?)などが書かれています。 ということで、電子書籍で購入することにしました。 料理本やクロワ…

沖縄 ひとり旅3(瀬長島テラス 那覇→神戸)

沖縄ひとり旅、最終日は瀬長島ウミカジテラスを目指します。 ホテルから空港まではリムジンバス(コロナで減便)を予約していたので、出発まで随分と時間があったので、米軍の事がなければ、海岸まで散歩したかったのですが、残念ながら、部屋で読書をして過…

沖縄 ひとり旅2(おきみゅー→宜野湾)

1泊目はJALシティーホテル那覇に泊まりました。朝食は時節柄、沖縄料理のセットメニューとハーフバイキングでした。セットメニューは落ち着いて食べることが出来て、正解ですね。お陰で、予定よりゆっくりしてしまいました。 まずは、前日、バス内に忘れた日…

沖縄 ひとり旅1 (神戸→那覇→首里城)

自粛&自粛の日々が続いていましたが、県外移動が解禁されたら、「With新型コロナ」でも旅を楽しめるはずと、思い切って?おっかなびっくり?那覇へ行ってきました。 いろいろな意見がある中で、私は宮沢先生説(京都大学)が一番納得できたので、「自分がウ…

パンとスープとネコ日和  群ようこ著 (2013年WOWOW)

まず、原作を読んでから、WOWOW制作のTVドラマを見ました。 小林聡美ともたいまさこに猫が絡むと言えば名作「やっぱり猫が好き」とくるわけですが、今回はコメディーではありません。 「かもめ食堂(群ようこ著)」を見ているので、小林聡美が主人公なら、母…

何十年ぶりかの嵐山(嵯峨野)

県境を越えての移動もOKになったし、インバウンドが止まっている今がチャンスと思って、嵯峨野散策に出かけてみました。 阪急嵐山駅に10時前についたのですが、思った通りでした。 殆どひとが見当たらない渡月橋 まずは、天龍寺です。 ボストン美術館にある…

理由 (2004年)

監督 大林宣彦脚本 大林宣彦・石森史郎原作 宮部みゆき 出演 岸部一徳 勝野洋 16年前の映画なのです。窓や車の外の風景など、今ならCGを駆使して自然な映像になるのですが、驚くほど稚拙な画像で、技術の進歩をまざまざと感じました。 出演者がとても豪華で…

自粛生活で見えたこと

ほぼ3か月に及ぶ自粛生活から見えたこと 「水道光熱費」(手洗いとうがいの回数が増え、ベランダガーデンニングを始めたから)と「食費」(食材のグレードアップやお取り寄せ)が大きく増えて、マスクの価格高騰と手作りのための初期投資(洋裁小物や材料費…

クリーピー偽りの隣人 (2016年)

監督 黒沢清脚本 黒沢清 池田千尋原作 前川裕『クリーピー』出演者 西島秀俊 竹内結子 香川照之 血が飛び散る外国のホラーは好きではありませんが、日本の心理的なホラーが好きです。 香川照之の不気味な演技は評判通りで、後半の壊れかけた竹内結子の表情が…

かもめ食堂 (2006年)

監督・脚本 荻上直子原作 群ようこ出演 小林聡美 片桐はいり もたいまさこ 特別ドラマチックな出来事があるわけでもなく、日常を描き、時折、ヘルシンキの港の風景が映るような淡々とした映画でした。 みどり(片桐はいり)さんも、まさこ(もたいまさこ)さ…

今夜、ロマンス劇場で (2018年)

監督 武内英樹脚本 宇山佳佑出演 綾瀬はるか 坂口健太郎 地上波で放送されていたこともあって、観てみました。 Netでは「なんとなく泣ける映画」という感想もありましたが、ほろっとすることはあっても、”泣ける”まではいきませんでした。多分、先日観た「人…

人魚の眠る家 (2018年)

監督 堤幸彦脚本 篠崎絵里子原作 東野圭吾『人魚の眠る家』 出演者 篠原涼子 西島秀俊 軽い気持ちで観始めたのですが、テーマの重さに押しつぶされそうでした。 私は、家族(両親と兄弟)を看取った時、どんな形であれ生きていてほしいと願っていましたので…

海街daily (2015年)

監督・脚本 是枝裕和原作 吉田秋生『海街diary』(小学館刊)出演者 綾瀬はるか 長澤まさみ 夏帆 広瀬すず ここんとこ、AmazonVideoで映画を観ています。 今日は「海街daily」を観ました。原作はもっと、複雑なストーリーですが、映画は三姉妹が中学生の異母…

そして父になる (2013年)

監督・脚本 是枝裕和出演者 福山雅治 尾野真千子 真木よう子 リリー・フランキー 「取り違え」はドラマチックなテーマで、昔の少女漫画やTVドラマ(赤いシリーズとか乳姉妹とか)などをドキドキ&わくわくしながら読んだり観たりしたものでした。 が、この映…

ゴッホ展 兵庫県立美術館

3月1日の午後、美術館に行ってみると結構な人だかりでしたので、平日の方がこの時期(コロナウイルスの影響)は良いかなと思って、「安藤忠雄コーナー」と青いリンゴを見て帰ってきました。 水曜日はお休みの業種が多いので、木曜日(5日)に行くつもりでし…

カエルの小指 道尾秀介

RCLのちょっと憧れを感じている先輩女史に勧められて初めて道尾秀介の作品を読んだのですが、予想以上に面白かったです。 まるで、一つの部屋(物語)を堪能したら、さらに奥の部屋(奥に潜ませていた物語)に続く扉があって、その向こうにさらに扉が続いて…

カラスの親指 (2012年)

監督・脚本 伊藤匡史 原作 道尾秀介 出演 阿部 寛 村上ショージ 能年玲奈 石原さとみ 「カエルの小指」(道尾秀介著)を読んで、すごく面白かったのでシリーズの前作にあたる「カラスの親指」を読みたくなりました。 ちょうど、Amazon prime Videoで映画があ…

医者の本音 中山祐次郎著

いままで、どうして?と思っていた事、例えば、「しばらく様子をみましょう」とか、症状があるのに「大丈夫ですよ」の意味など、少し判りました。 医師と患者は別の視点に立っているので、致し方ない点が沢山ありますよね。 本書で進めている「医師に質問す…

寂聴 九十七歳の遺言

インタビューをまとめたものですが、不倫も然り「好きな事をすればいい」とのメッセージと受け取りました。不倫はちょっと???ですが、阪神大震災で震度7を経験したときから、出来るだけ周りに迷惑をかけないようにと思いつつ、多少の無理をしても可能な…

なにわ夫婦八景 大阪松竹座

友人に誘われて大阪松竹座で「なにわ夫婦八景」を観てきました。 米朝夫妻の物語でしたが、主演の真琴つばさや筧利夫は宝塚やドラマ、映画の世界では大活躍の方々ですが、舞台については、大げさな演技でいかにもお芝居をしているようにみえて、しっくりきま…

告白/2010年 湊かなえ

いつもの事ながら、「えぐさ」加減に気味悪さではなく感心してしまいます。理不尽に肉親を失った個人の割り切れない思いが常識を超えた結末を引き寄せる感じは嫌いではありません。むしろ、思いとどまることなく、最悪の結末を迎えることに快感さえ覚えます。…

カラヴァッジヨ展 あべのハルカス美術館

珍しく冷え込んだうえ、雨模様なので、思った通り、空いていました。 観終わった感想は、カラヴァッジヨの作品は思ったほどなくて、私的には、言われているほどの迫力は感じられず、う~ん、ちょっと微妙です。 2・3年前に日曜美術館で取り上げられてドラマ…

小澤征爾 指揮者を語る (2012年)

「悪くないんじゃないですか、その、年をとるというのは。年をとるのはうれしくないけど、年齢を重ねるのを無駄には使ってないから。」 有働由美子さんが小澤征爾さんにインタビューした記録です。 最近になって、出来るだけ抗わないで受け入れたいと思える…

日々是好日 (2018年)

監督・脚本 大森立嗣 原作 森下典子 黒木華 樹木希林 「すぐに判らないものは長い時間をかけてわかってくる」 「形から入って、後から心がついてくる」 「頭で考えないで身体が覚えているものを信じる」 父親の突然死を除いて、特段、ドラマチックな事件を描…